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なほものはかなきを思へば、あるかなきかの心ちするれじぇんどおぶじゃぱんの日記といふべし
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ネタバレ有りの衣装レポート、今回は序盤から終盤まで強烈なキャラで魅せつけてくれたおじいさん&あばあさんコンビです!

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[おじいさん/おばあさん]
日本昔話といえば、おじいさんとおばあさんのペアはお馴染みです。
今回の脚本では、おばあさんは山姥、おじいさんは浦島太郎と強烈な前歴(?)の持ち主ですが、桃太郎と同様に、庶民の服装としてイメージしました。
おじいさんは虐待をされている途中なので、満足なものを着せてもらえずボロボロに。対するおばあさんは、年齢も気にせず鮮やかな桃色の着物をきちんと着ることで対比を出しています。
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というわけで、じじばばコンビです。上の写真は未メイクなので、ごく普通の仲良し夫婦に見えなくもないですね。
服装の基本は桃太郎と一緒なので、服装的に目立ったポイントはありません。強いて言えばもんぺを履いていることぐらいでしょうか。

おばあさん衣装合わせ。
もんぺに手ぬぐいが特徴的ですね。


おじいさん衣装合わせ。
おじいさんにもおばあさん同様のもんぺをつける予定でしたが、用意したボロ着物があまりにもボロかったので、そのまま着ることになりました。一応パンチラを防ぐため、下にはジャージのハーフパンツをはいてもらっていたのですが、ほとんどわからないくらいのインパクトですね。
そして烏帽子=大人の証をかぶってもらいました。ちなみに、烏帽子を結ぶ紐の色は桃太郎=紫色、おじいさん=白にしていました。
本当は、白の紙紐を使って結び切り(固結び)にするのが正式で、葬式の時には紫色の紐を蝶結びにするのだそうです。へえー。
しかしながら、桃太郎が紫色なのは葬式に参列中だからではなく、紫色で統一感を出そうというあえての嘘です。・・・まあ細かいことはキニシナイキニシナイ!



しかし、この二人の役の真髄と言えばメイクに尽きる!
シワ、シミ、たるみ・・・世の中のアンチエイジングな流れを跳ね除けるように、恐ろしいまでに加齢が進んだ二人の姿がこちら。

・・・ひゃー。
上の写真とはだいぶ違いますね。ぱっと見、同一人物だとわからないかもしれません。
ちなみに本番前、おじいさんとおばあさんのメイクはかなり張り合っていて(?)、どちらかのシワが濃いと「負けてられない!」と、競争する傾向にありました。
おばあさんはヤマンバメイクにする案もあったのですが、二人の統一感を大事にしようということでお蔵入りに。しかし・・・ヤマンバメイクのギャルっぽいおばあさんも見てみたかったかも?
そしておじいさんは、まるで生気を吸い取られたかの如く、まゆ毛や襟足が白髪に加工しました。烏帽子をかぶっていたおかげで、全てを白髪にする必要がなかったのが唯一の救いだったかもしれません。


続きから、衝撃ショットが見られます!
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じいさん役の木村君はあの役柄とは真逆の真面目な人で、誰に言われなくても出番以外の時は廊下で自主稽古をしていました。うちの劇団の先輩が差し入れしてくれた「吉備団子」の山を見つめて、「これを食べるとホンカツの仲間になれるのかなぁ」と真顔でつぶやいた時、かわいいなぁと思いました。でも、こんなかわいい子をうちのような野蛮な団体に入れてはいけないと思い、「それは食べない方がいいぞ!」と止めようと思いましたが、黙って見ていた私はやっぱり酷い大人のようです。木村君が舞台で放つ雰囲気が私は好きなので、また機会があれば是非舞台に立ってほしいな。



ばあさん役の千晶ちゃんも木村君と同じで、いつも稽古をしていました。その努力が見事に本番で開花していました。また、稽古場で雑談など、いろいろ話しかけてくれたのが千晶ちゃんでした。あの時は感激しました。テレビの宣伝では、私が即興で書いた原稿にもかかわらず、素敵に読んでくれた千晶ちゃんにこの場を借りて謝罪します。すみませんでしたm(__)m


ナス太郎こと、松高君は実はイケメンです。眼鏡を外すと塚本高史に似てるなぁと。しかし、今回はそのイケメンっぷりを台無しにするような役とメーキャップで頑張っていました。稽古の最初の方と、本番では別人で、その成長ぶりに才能を感じました。初代ナス太郎がある意味すごかっただけに、松高君は大変だったと思います。ナス太郎を演じてくれてありがとう。これから楽しみな役者の1人です。


側近役の拓君は何度か舞台で拝見したことがあったのですが、実際にお話するのは初めてで、怖い人だったらどうしようとドキドキしていましたが、話してみたらいい人でした。キレのある動きと、声が魅力的な役者で、あまり客演をしたことがないらしいのですが、これから是非また舞台に立ってほしいです。


モンキーこと雅司君はエチュードをしている時メチャクチャ面白くて、頭の回転が速い人なんだなと思いました。稽古でもいろいろ挑戦していて、特に一寸法師にやられるところは秀逸で、何度見ても笑ってしまいました。実は今回、1番チラシをまいてくれたのも、チケットを売ってくれたのも雅司君です。1人で26枚も売ってきた人を見たのは初めてです。ありがとう。次は香活で。(笑)


鶏役のなっちゃんはマヂすごい役者だなと思いました。鶏はいわゆる「空気が読めないキャラ」で、この「空気が読めない演技」というのが実はすごく難しいのです。物語が進行する中で、後ろの方で鶏が物語と関係なく、なんか食べてたり、毛繕いしてるのを見ていつも爆笑していました。是非これからも芝居を続けてほしいです。ちなみに、なっちゃんは私と同じ誕生日です。これから、自分の誕生日を祝う度に私はNちゃんを思い出すことでしょう。


かさ地蔵役の圭織ちゃんは、前回の「レジェンドオブジャパン」オリジナルメンバーの1人です。学会で忙しい中参加してくれました。私も後半はあまり稽古場にいられず、なかなかお話できなかったことが残念です。それでも、何度か雑談した際にわかったのは、物静かにお話する知的な子で、とても「Go to hell!ギャーハッハッハ!」というような女の子でないことは確かだということです。役者になるとガラッと変わるのですごいなぁと思った。それにしても、素は一体どういう子なのか気になります。


赤鬼役の西間木君とご一緒するのは実はこれで3度目で、しかもそれが全部八芝という不思議な縁です。最初に会った「極楽とんぼの終わらない明日」から役者として随分成長したと思います。「ホテル寿」ではかなり演出から特訓されていましたが、あの時の経験がレジェンドで生かされたのではないかと思います。また4度目、ご一緒できる日を楽しみにしています。


かぐや姫役のまきちゃんは、バイオレンスから最も遠いところにいるような可憐な女の子です。最初の頃、西間木君をぷたつけるのに躊躇しているのを見ていて、「きっといい子なんだな。ガンバレ!」と心の中で応援していました。しかし、後半はどんどんワルになっていったので、この短期間での成長ぶりに目を見張ると共に、リアルでそういう子に変わってしまったらどうしようかと少し心配しています。松高君と同じく今後が楽しみな役者です。


かぐや父役の千坂君は普段は制作専門スタッフらしく、あまり役者をやらないそうなのですが、私はどんどん役者をやってほしいなと思いました。「サンタクロース」の和田アキ子を彷彿とさせるサンタクロースも強烈でしたが、この「タヌキオヤジ」もやはり強烈でした。他にない個性があることは、役者として大きな武器をもっているので、また役者をやってほしいな。


金太郎を演じた藤原君は美しい身体の持ち主です。打ち上げで上腕を見せていただきましたが、痩せマッチョのいい腕でした。彼は1番出番が少ないにも関わらず、最も出席率がよかった役者です。短いシーンだけど強烈な印象を残したのは、彼の努力の賜物だと思います。役者として1番大切なことです。これからの活躍、楽しみにしています。


かぐや母役のゆみちゃんも、卒業の年で多忙な中参加してくれたオリジナルメンバーの1人です。稽古でゆみちゃんが千坂君を投げ飛ばした時には本当に驚きました。ガチで喧嘩して勝てる自信がありません。ゆみちゃんは腹から声が出せるタイプの役者で、声が小さいといつも注意されてきた自分から見ると本当に羨ましいです。社会人になると、なかなか芝居をするのが大変になりますが、是非これからも続けてほしいです。


一寸法師役の小萩ちゃんは、エロとか変態から最も遠いところにいるような清らかな人です。本来ならばお姫様とか、妖精とか、リボンの騎士のような役がピッタリな美女です。今までやったことがないような役で、かなり努力されたのではないかと思います。最後はしっかりと役を自分のものにしていたのを見て、新たな一面を発見したような思いになりました。役者とスタッフの兼任は本当に大変だったと思います。足向けて寝られません。



そして、演出であり、犬役でもあった沼邉君。彼には私の本来の仕事の幾割かを負わせてしまった部分もあり、精神的にもきつかったのではないかと思います。それなのに彼は泣き言を一切私に言いませんでした。本当にすごい子です。文才があって、芝居がうまいだけでなく、強い人なんだなと思いました。この感謝の気持ちをどうにか表現したいあまり、打ち上げの最後に思わず抱きしめてしまいました。演出を消してやりたいと思ったことは何回かありますが、抱き締めたいと思ったのは初めてです。ありがとう。またいつかご一緒できたら嬉しいです。


今回は八芝史上最も若いメンバーの座組みでした。私自身、どのようにコミュニケーションをとっていいかわからなくて戸惑う日もありましたが、このメンバーに会えてよかったと心から思います。


才気に溢れたメンバーたちの今後の活躍を祈っております。


また、メンバー全員、彼らのご家族、お客様に心からの感謝を。


11月八芝プロデューサー

澤田綾香
いやぁー、終わりました!打ち上げの翌日は丸1日眠り続けたプロデューサーの澤田です。


楽日もたくさんのお客様に恵まれ、大盛況のうち幕を閉じることができました。

ご来場くださったお客様、特に楽日は雨の中足を運んでくださったお客様に心よりお礼申し上げます。


私自身がこのブログを更新するのは、今日が最後になります。最後に私の話と26人の素敵なメンバーについて話をさせてください。



私が八芝でプロデュースした企画は、今回で3本目になることは前にもお話しましたが…


1本目は私を廃人にした「青い実を食べた」


2本目は全員が泣きながら取り組んだ「熱海殺人事件」


そして、3本目がこの「レジェンドオブジャパン」です。


実を言いますと、80年代戯曲特集を担当するにあたり、悩んでいた私に先輩が紹介してくださった本が「青い実~」でした。


「熱海~」は再演リクエストの人気投票で上位にランクインしたからやらなければならない状況の中で、どなたもプロデュースに名乗りをあげず、みなしごハッチだったところを、素通りできなかった私が抱えて帰宅してしまったような事情があります。


つまり、私にとって純粋に「この作品がやりたい」と声にしたのは、実は「レジェンドオブジャパン」が初めてなのです。


前述している通り、私のプロデュース作品ではいつも血が流れています。


「青い実~」は自分自身が。「熱海~」は全員が作品を作る上での痛みを共有していました。


実は私、この2作品で制作も兼ねていました。子供が心配なあまり、手放せなかったんですね。常に自分の傍に置いて、決して目を離さない。それが私とプロデュース作品の対峙方でした。作品に対してかなり過保護だったと思います。


今回、私は制作を手放すことにしました。それは、若手に仕事を伝える為でもあるし、稽古場と私が距離を置く為でもありました。


私がいつもいることで、作品に何かしらの影響が出るのが恐かったのです。


一部のスタッフを除いて、演出に殆どのキャスティングをお願いしました。


私が決めるより、彼が組みやすい人を連れて来た方がやりやすいのではないかと思ったからです。


若い演出と若い役者たちで芝居を作り、その隙間にスタッフのエキスパートたちを入れて、彼らが何かを盗んで帰ってくれたらという願いが、そこにはありました。


しかし、私自身が体調不良や仕事で予想以上に稽古場にいられず、気が付いたら若者たちは芝居を作り上げていました。


つまり、私、今回に関してはガチで何もしていないっていうことです。


こんな何もしてないプロデューサーに、打ち上げで皆さんから花束と寄せ書きが贈られました。プロデューサーをしていて初めてのことで、感激すると同時に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。


こんな自分に力を貸してくださったクルー全員に感謝しています。




演出助手の前川さんは、今回実質的に1番仕事量が大変だったメンバーです。彼女がみんなのスケジュール管理をしたり、しげ君が役者で出ている間に芝居を見たり、スタッフ会議の段取り組んだり、精神的にも気を遣う部分が多く、本当に大変だったと思います。彼女がいなければ、この企画は成り立ちませんでした。就職したてで忙しい中、しっかり仕事をしてくださったことに感謝しています。


舞台監督の村松さんは、当初「仕事で沖縄に行かねばならない日とかぶっているからムリ!それに、これを引き受けたら、俺はリージョナル劇場とゼミナールと3本同時進行で仕事を進めることになるから、絶対に嫌だ!」と、かなり渋られたのですが…「どうか、若い子たちに村松さんの舞監の仕事ぶりを見せて、教えてやってほしい。」と頼み込み、半ば無理やり参加してもらいました。村松さんの心ある仕事ぶりはいつもと変わらず、私は勿論、みんなの支えでした。また、佑季ちゃん、宮野君も立派に舞監代理をしてくれました。それは勿論本人たちの努力もあるけど、村松さんのおかげでもあります。ありがとうございました。


舞台監督助手の佐野佑季ちゃんは本当によく気が付く子で、たまに老人のような名言を吐いて、私を魅了していました。今回は舞台監督が中日から不在だった為、舞台監督代理までやることになって大変だったと思います。それでも、1つ1つの仕事に対して真摯に向き合い、確実に遂行しているのを見て、仕事ができる人なんだなと思いました。ありがとう。不安な思いをいっぱいさせたと思います。ごめんなさい。


装置の宮野君は真面目な人で、夜勤明けにも関わらず寝ないで作業に来ていた日もあったようです。また、佑季監督助手と共に、中日からは舞監の仕事も遂行してくださって、本当にありがたかったです。



照明の三嶋は急なお願いにも関わらず、快く引き受け&素敵な照明を作ってくださいました。実は私は香活に入る前にはよしこに在籍していました。よしこ以外で三嶋と組むのは久しぶりで嬉しかったです。あの若い座組みの中で、同世代の顔を見ると安心しました。いろいろ無理をお願いしてごめんね。ありがとう。


音響のみよちゃんは素敵な音楽をチョイスしてくれるセンスのいい人です。また、若い子たちに色々仕事を教えているのを目にして、自分のことだけでなく、演劇界のことについて考えている人なんだなと感心しました。今回一緒に仕事ができてよかったです。ありがとう。


衣装部長のいなべ君は今回すごい勢いとアイディアでバリバリ衣裳を作ってくださいました。少しでも安くあげる為に布探しに歩いたり、気の遠くなるような物量と毎日戦っていました。私も普段は衣裳ですが、こんなに何でも作れません!なので、頭が下がる思いです。また、衣裳で忙しい中、ブログ番まで担当していただき、ありがとうございました。
衣装部員の周君や里実ちゃんは12月本番の自団体稽古もある中で、こちらの作業にも来てくれて感謝しております。必ず、芝居観に行くからね!


小道具のよしみちゃんは、私がよしみちゃんの小道具が好きなばかりに、かなり無理なお願いをしてしまい申し訳ないです。毎朝5時半出勤というハードな状況の中での参加は本当に大変だったと思います。でも、やっぱりよしみちゃんにお願いしてよかったです。あんなリアルな雀の舌を思いつくのはあなたしかいません。


宣伝美術の小萩先生。そのクールな美貌とは裏腹に毎回愉快なパンフレットを書いてくれるあなたのギャップが、私は大好きです。今回の「ナスビジョン」にもヤラレました。チラシも「レジェンド~」の世界を的確に表現した素敵な作品だったのに、情報が遅れに遅れてしまい、いつもより出回る期間が少なくなったこと、大変申し訳なく思います。小萩先生は本来とても仕事が早い誠実な人で、焦って仕事をするのが苦手なのに、かなり今回は急がねばならない状況に私が追い込んでしまったことを反省しています。


制作の美人2人、福島ちゃんと晴香ちゃん。君たちは私のような優しさの欠片もない暴君プロデューサーについてしまった、なんともお気の毒な制作さんです。私が君たちならば、こんなプロデューサーとは何度も喧嘩していたと思います。何回か注意したり、怒ったりしてごめんね。それでも、最後までついて来てくれてありがとう。


福島ちゃんは優しい人で、その場の空気を察して素早く動いてくれたり、フォローしてくれたり、制作向きの人だなと思いました。そして、それは役者として不可欠な要素でもあります。今までも何度か同じ座組みになったことはあるのですが、今回ほど密に接したことはなく、ちゃんとお話する機会がなかったので、今回本当に一緒に組めてよかった。ありがとう。


晴香ちゃんは発想力や行動力がすごい人で、いつもナイスアイディアを出してくれました。私の尊敬するYさんに雰囲気も似ていて、プロデューサーや演出に向いているなぁと思いました。いつか、この人はデカイことをやりますね。自団体では一体どんな芝居を出してくるのか、今から楽しみです。



今回ビデオ撮影をしてくれた平川先輩はプロなのにかなり安値で引き受けてくださいました。忙しい中、走って本番に間に合ってくださって本当にありがとうございました。きっと、これからが作業だと思いますが、完成楽しみにしています。


写真を撮影してくださった宮野さん、いつもお世話になっています。宮野さんもプロなのに、いつも安値で引き受けてくださって申し訳ありません。また、ゲネを観た後におっしゃってくださった感想が、私の励みとなりました。ありがとうございました。


~つづく~

とどまることを知らないネタバレ有りの衣装レポート、3回目は犬猿鶏の家来たちをおつたえしようと思います!

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[犬/猿/鶏(太郎)]
 狂犬病の犬、酔っ払いの猿、そして鳥インフルエンザの雉…ではなく、鶏。
 病弱(?)な彼らの姿は、いわゆる弥生時代に着ていたと言われる貫頭衣から着想を得ました。実際の作りもそのものに準じていますが、襟や袖の処理が一人ずつ異なります。そしてそれだけでは物足りないので、一色ずつ、鮮やかな色の布をそれぞれ体のどこかに身につけています。
桃太郎たちと違って無帽なのは、彼らが人間社会に生きる者ではない=動物であることの証です。ただし、鶏は鶏冠代わりの赤い布をかぶっています。
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というわけで家来たちです。
以前紹介したインド綿は彼らのための衣装でした。
作りが三人とも一緒なので、こうやって3人が並ぶとなんとなーく統一感がありますね。
織りが荒いので、そのままだと透けてしまって色々と問題だったので、男性陣は黒い下着をつけました。鶏のなっちゃんは服が白いため、中が黒いと目立つので(まあそれも腹黒い感じで役に合っていたかもしれませんが)中には白いキャミを着ていますよ。
色は犬が黄+青、猿が茶+緑、鶏が白+赤、と組み合わせてあります。そして襟が犬=四角、猿=三角、鶏=直線に裁断してあります。


しかし、弥生時代の人の服装=質素な貫頭衣というのは、小学生の時にテストに出てくるくらい当たり前の史実だと思っていたのですが、最近の研究ではもっとお洒落だったんじゃないかという意見もあったりして、古代のロマンというのは中々興味深い話題です。気になる人は調べてみると面白いですよー。

閑話休題。

この家来たちのポイントは、犬猿コンビが付けている手甲(てっこう)!
お祭りなんかでも見かけることがありますね。お祭り用品を扱っているお店でも、マジックテープで着脱できるフリーサイズのものが流通しているようです。今回は、紐を通す形で手作りしてみました。
これをつけると、ちょっぴりかっこいいですね。
ちなみに、同じものを赤鬼もつけています。
反対に、裏切る太郎君は手甲をつけていない・・・など、衣装を見るとちょっとだけ関係性が分かる仕組みになっていました。しかし、気付いた人はいるのでしょうか・・・?

ざっくりとした作り方レポート。
黒い布を切って、2枚を張り合わせて縫い、ハトメを使って紐を通す穴を開けていきます。

片側だけつけたところ。

10ヶ所×2腕分=20個の穴を!開けまくり!紐を通し!

こんな感じで完成でーす(3人分)。
写真で見るとあっという間に出来ちゃった感じですが、実際は気の遠くなるような作業を周君と二人でこなしましたとさ。
ちなみにこれ、装着する時は一人では付けられない仕組みになっています・・・。「紐結んで~」と舞台裏を歩き回る役者がいたとかいなかったとか。

ちなみに、同じ型紙で白いものを桃太郎もつけています。
こちらは手の甲も覆う部分があって、かつ内部にボール紙の芯を入れてあるのでより守備力が高そうでした。

試着の時の写真。

ワンちゃん。
・・・どちらの写真も靴下を履いているのは・・・仕様です、きっと。


モンキー。
本番では、かなり酔っぱらって赤かったですね…。もちろんメイクですよ!
布と同じ生地で巾着を作りました。玉砕の時のはちまきは、そこに入っていたんですねー。

そして一人で撮った写真が無いのですが、鶏のなっちゃんには貫頭衣に文字通り羽衣をつけました。
ちなみにこの羽衣、和服の袖みたいにものが入れられる仕様!かぐやを捕えた時の羽ペンはそこに入っていました。



流石に3人一緒に紹介すると長文になりますね・・・。
しかし、最後まで読んでいただき感謝!

次回は・・・あの二人を予定していますよ!


いなべ
あっという間に師走!どうも、いなべです。

ネタバレ有りの衣装レポート、2回目は主役の松高演じる桃太郎です!

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[桃太郎/ナス太郎]
 今回の桃太郎は何故かナスから生まれ、病弱で育ち、家来たちに翻弄されながら鬼退治に向けて奮闘します。
 桃太郎というと日の丸の鉢巻きに陣羽織の甲冑姿がよく絵本で見る姿ですが、これは明治時代以降に定着した姿だそうで、それまで伝えられていた桃太郎像は戦装束をしておらず、犬や猿が「家来」となったのも明治時代以降で、それまでは上下関係はなかったとも言います。今回のナス太郎もそんな桃太郎像がよりあてはまるかと思い、イメージしてみました。
 "ナス"太郎なので、着物の色は紫です。ちなみに、古代より紫は高貴な色とされ、単に「濃色」「薄色」といった場合、紫の濃淡を指すほど重要視されていました。
 普段着の着物に手甲や足袋を付け、草鞋を履いて刀を下げています(ただし病弱で重いものが持てないので刀は小さいです)。烏帽子をつけているのは元服した証拠=大人の証になります。
 そして普段着と言いつつ袴を立派に付けていますがこれはいわゆる"主人公補正"だと思って下さい・・・。舞台での動きやすさを重視したということもあります。
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と、いうわけでナス太郎です。
戦装束をしていない桃太郎像は、wikipedia辺りで調べたやつだと思います。桃太郎に限らず、日本昔話をwikipediaで調べると興味深いっすよ!
試着した時の感想をゆうきちゃんが書いてますが、主役である桃太郎の格好が日本昔話的な世界観を代弁するものであったことは、言うに難くありませんね。

ちなみに、その時の服装はこちら。

上の完成版と比べ、袴が立派なのと、烏帽子がピンと立っているので位が上っぽい写りですね(まだ足元が靴下なのは、良い子の皆は気にしないんだぜ☆)。
もうちょっとヘタレな感じの方がいいかな・・・と思い、袴の色が変わり、かつ丈が短くなりました。
烏帽子も紙製→布製に変更し、よりヘタレさせてあります。
ちなみに、烏帽子は立っていれば立っているほど位が高いらしいですよ!逆に、烏帽子の高さが無く折れ曲がっていればいるほど位が低いらしいです。へえー。
完成版の方が、より鬼退治に行くような格好らしいなと思っています。

そしてメイクプランの桃太郎写真。

顔が白い!
いろんなところで言われていますが、実は松高、二重で顎の細いイケメン顔。なので普通のメークをすると、ただのイケメン(?)になってしまう・・・ということで、顔を青白く、目の下にはわかりやすくクマをつけてみました。
本番はもう少し病弱な感じだったと思います。

これでかぐや&桃太郎のかっぱ現役コンビが紹介終わりました!次は・・・誰だ・・・!?

いなべ
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公演情報
もりげき八時の芝居小屋第103回
八時の芝居小屋制作委員会プロデュース
「レジェンド・オブ・ジャパン」
作:・演出 沼邉茂希

日時:2008年11月25日(水)~27日(金)
19:30開場 20:00開演
料金:前売1,000円/当日1,200円
会場:盛岡劇場タウンホール

主催:八時の芝居小屋制作委員会
共催:(財)盛岡市文化振興事業団/盛岡市/盛岡市教育委員会/岩手県演劇協会/盛岡演劇協会
八時の芝居小屋?
盛岡劇場地下のタウンホールにて、夜八時に開演する演劇公演です。
 “はちしば”の通称で親しまれる「もりげき八時の芝居小屋」は、良質のお芝居を手ごろな料金で、仕事帰りにも立ち寄れる夜8時から上演する演劇公演です。
 劇団の枠を超えたキャスト・スタッフによるプロデュース公演やアンコール公演などを企画・上演し、地元演劇の新しい観客の掘り起こしも目指しています。 
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